目覚めにアラームは要らない
私は、目覚まし時計やアラームを使わない。
自分の中で「7時半に起きよう」と決めればその時間に自然と目が覚めるからだ。
まだ神戸にいた時、東向きのお部屋に住んでいた私は毎朝太陽の光で起きていた。
このお部屋のおかげで、5分ごとにスヌーズをセットして、何度もアラームを止めて二度寝、三度寝を繰り返す不快な目覚めから解放された。
今泊まっているお部屋は、全く光が入らない。だから時計を見ない限りは昼なのか夜なのか分からない。
それでもこの日も6時半に目が覚めた。
日本時間の7時半。いつも私が大体活動開始する時間が、マレーシアでは時差によって1時間前倒しで訪れる。
東南アジア最大級の仏教寺院「Kek Lok Si Temple」
昼間は暑さが厳しいので、午前中に観光すると決めていたのは、ジョージタウンから車で30分ほどの場所にある「Kek Lok Si Temple(極楽寺)」。
ホテルまでGrabタクシーを呼んで、お寺のエントランスまで連れてきてもらったので快適だ。
私といえば、訪れた観光地が高確率で工事中であることが知られているが←
今回は、極楽寺のエントランス付近が盛大に改築中だった。
「極楽寺」という名前であることもあり、「極楽」の世界を彷彿とさせる造りや鮮やかで煌びやかな装飾は圧巻。
斜面に立っているのが特徴で、寺院は階段やケーブルカーで移動する。
セミが鳴き続ける中、長い階段をひたすら登り続ける。
今日は一日よく歩く日だと心の中で確信した。
比較的訪問客は少なく、快適に見て回れたが、中国とインドからの観光客(おそらくツアー客)が多かった。
まず見えてくるのはこちら。
中に入ると色彩が降ってくる。
この建物の向かって左側・右側はお土産物やお供物を購入できる店舗になっているのだが、よくよく見るとお店の奥は、さらなるスポットへと移動する拠点にもなっていた。
まずは、左側に進んでみた。
広いお土産物店の奥の方にケーブルカーのチケット売り場が見えてきた。
キャッシュオンリーで6RM(180円ほど)。
チケットには、「このお金は全て修繕費に充てさせていただきます。」との記載も。
箱パンパンまで人で詰められ、まさかの手動で扉を閉められて上へ向かう。
インドからの観光客の1人がスマホから大音量で音楽を流す、カオス状態のまま上層の駅に到着した。
ケーブルかーを降りて目の前に見えるのは、巨大な観音様!!
高さ30M以上あるんだとか。
一部修繕工事中だったものの、さすがの大迫力。ご利益がありそうだ。
観音様の麓には、色とりどりのリボン。
願いごとによって色を選び、名前を書いてつるすようだ。
「Being together forever」や「Academic progress」などたくさんの願いごとの中から私が選んだのは黄色の「Success in everything」。
欲張りな私にぴったりのリボン。
観音様の一番見えやすそうな位置にかけてしっかりお祈りした。
最近パワースポットでお祈りを重ねているが、きっと自分がしっかりと努力して初めて神様のご加護はついてくるもの。
何もせずに、神様が守ってくれるほど世の中は優しくないだろう。
観音様の反対側は、ペナンを一望できる風景が広がっている。
極楽寺は、次に向かう「ペナンヒル」の麓に建設されているのだが、ここからでも十分すぎる美しい景観が望める。
ちなみに旧正月の時期、極楽寺のライトアップは華やかで美しいそうで。
また戻ってきたいと思えるパワースポットだった。
中国×タイ×ビルマの仏教様式を掛け合わせた「パゴダ」
もう一度ケーブルカーに乗り、元の場所へ。
ここで極楽寺の見どころは終わりではない。
先ほどの拠点の右側に進み、そのお土産物屋さんの奥にある「パゴダ」も見どころなのだから。
(と偉そうに言っているが、情報が無かったので現地で偶然知った)
2RM(60円ほど)の入場料を払って中へ。
鮮やかな黄色の門の向こうにパゴダが。
このあたりも植物が綺麗に植えられ、歩いているだけでも気持ちが良い。
しかも敷地内には私しかおらず、貸切状態。
思う存分カメラで遊ばせていただいた。
観音様のところには、中国の観光客の方もたくさんいたのにどうしたものだろう。
ところで「パゴダ」とは、このような仏塔のことを指す。
極楽寺のパゴダは、30Mを超える高さ。
さらに面白いのは、下層は中国式、中層階はタイ式、そして上層はビルマ式と、あらゆる仏教様式が混ざり合った造りになっている点だ。
中には階段があり、頂上まで登ことができる(!)
休憩しつつ粘り強く(気をしっかり持って)登っていく。
各階で床や壁のタイルなど、デザインが異なり、それぞれ仏像もある。
カメラを構える体力は無かったが、←
サグラダ・ファミリアのようにずっと階段のみが続き、気が遠くなるようなことは無かった◎
登頂する頃には、息絶え絶え。
しかしこれは登る価値あり。
観音様の方からはペナンの街を一望できたのに比べ、パゴダからは、極楽寺の全貌や山肌に聳え立つ観音様も見える。
パゴダもカラフルで、青空とのコントラストで美しい写真が撮れるのも高ポイント。
足をぷるぷるさせながら、来た道を戻り、大満足で極楽寺を後にした。
タイ風のパスタ?
朝ご飯を食べずに来たので、11時半頃早めにランチを。
極楽寺のエントランスにGrabタクシーを呼んだのに30秒くらいで目的のカフェに着いた 笑
運転手さんも近すぎて笑っていて、申し訳ないことをしてしまった・・・!笑
気を取り直してランチを。
店員さんが勧めてくれた、タイ風の魚介ピリ辛パスタとライチソーダをオーダー。
イカや貝が入り、タイ風の酸味を感じる夏らしく、これまで食べたことのない新しい味わいのパスタ。
これもまたペナンならではの体験ではないか。
窓の外には、極楽寺の全貌が下から綺麗に眺められた。
この写真で見ればよくわかる2つの見どころ。
左側の観音様と右側のパゴダ。
さらによくよく見ると、この場所からエントランスまでもケーブルカーで上がれるよう。
次回はここに下ろしてもらえれば良いのね。
ペナンのデートスポットにも一人で行くんだよ
Grabタクシーでカフェの前から「Penang Hill」のケーブルカー乗り場まで。
今日はケーブルカーめっちゃ乗るなあ。
こちらはがっつり観光スポットなので、綺麗に整備されていた。
チケットは「Fast Lane」と「Normal Lane」の2種類があるよう。
「Fast Lane」の方は、ケーブルカーを並ぶことなく乗れる、ディズニーランドの「ファストパス」的な役割のチケット。
ただ、「今日は平日だし、Normal Laneのチケットで問題無いと思うよ〜。」とチケット売り場のお姉さんが丁寧に教えてくれたので、Normal Laneのチケットを購入。
事後報告にはなるが、帰り道のチケットも、繁忙期はやはり行列になるようなので「Fast Lane」チケットを買っておくとイライラすることも無さそう。
今回は、3両くらいの斜面を走る列車に乗り込み頂上へ。
思ったより速さがあり、若干怖かった←高所恐怖症
ケーブルカーを降り、展望台の方へ向かうと、この眺望!
さっきの極楽寺よりもやはり高い。
ペナンは島だが、島とマレー半島をつなぐ橋まで見渡せた。
マレーシアの若いカップルがたくさんいて、地元の定番デートスポットなのかなと予想する。
夜景が美しいそうで、夕方に登って夕景・夜景を眺めながらディナーをいただくという贅沢な楽しみ方も。
せっかくなのでちょっと何か食べようと、ケーブルカーを降りてすぐの場所にあるフードコート的なところへ。
お姉さんの営業がうますぎて、こちらのお店で休憩することに 笑
本当はかき氷を食べたかったのだが、一人で食べるサイズではなかったので泣く泣く断念。
地元の皆さんは、何人かでシェアしながら食べていて羨ましかったTT
そういえばペナンに来ているのにフルーツを一回も食べていなかったので、カットフルーツの盛り合わせを頼んでみた。
すると顔より大きい特大サイズが・・!笑
パパイヤやメロン、スイカ、ドラゴンフルーツなどたくさん入っていて全部甘くて美味しかった〜♡
半分くらいでお腹いっぱいになったので、持ち帰り用に袋に入れてもらい、次の日の朝ごはんに。
ここで初めて日本人の観光客の人を見かけた。カップルか、若いご夫婦か。
誰かと来るところよね。確かに。笑
展望デッキの反対側の道を行くと、ボタニカルガーデンもあり、こちらも人気だそうだが、私は関心があまり無かったのでスルー←
代わりに少し階段を登って、インド式の寺院の見学に。
インドの南部に多くみられるカラフルな寺院。
小ぶりだが、存在感はばっちりだ。
そしてそのすぐ横には、モスクが。
寺院の横にモスク。違う宗教の建造物が隣同士にある風景は珍しく、面白かった。
ペナンヒルでもお祈りの時間に対応できるよう、建っているのかしら。
少し散策し、ケーブルカーに乗って下山。
スマホの充電も残り僅かだったので、Grabタクシーで宿に直行した。
SDカードが無いとカメラが機能しない
さて、実はこの日一日SDカードの容量と格闘していた。
削除しながら旅を継続することもできたが、そのストレスをお金で買いたかった。
この旅で日用品や換金など、ちょくちょくお世話になっているジョージタウンの「PREGIN MALL」。
なんでもあるので困ったら駆け込んでいた。
入ってすぐの場所にある、「hotlink」さん。
来てすぐの時から、海外旅行者用にSIMカードも格安で販売しているのを見ていた。
今回私が使ったSIMカードが全然使えなかったので、今後は絶対現地調達にしようと決意した。
なんだか見た目からしてたくさん電化製品やスマホ周りの製品を販売していそうだったので、SDカードがあるか店員さんに聞いてみた。
日本と変わらない値段の3000円ちょっとで無事SDカードを購入。
「ペナンだけに10日もいるなんて変わってるね。クアラルンプール行かないの?」と笑う。
2年半ぶりの海外での生活に、ペナンのジョージタウンは本当にぴったりだった。
クアラルンプールや、ペナン中心部の都会ではなく、どこか長閑さが残るそんな場所。
海外の空気を思い出すための旅の目的地として、ここを選んだ自分を褒めてあげたい。
夜ご飯にはやっぱり屋台飯
SDカードも新品に。
これで安心して旅が続けられそう。
ホテルに戻って写真をLightroomに取り込み、早速レタッチ。
このホテルに来てから残念ながらWordPressが開けない。
ウェブ会議の画面共有も多少重く、カフェでの作業を余儀なくされそうだ。
少し写真を整理してから、19時頃に再び街へ出た。
初日に通りかかった焼きそばのお店。
Google Mapの評価はそこまで良くなかったもののやはり気になったので入ってみることに。
案内されたテーブルが、斜めでガタガタだったので、別の安定したテーブルに座っていた会社員のような男性に「ここで食べても良い?」と聞いて「もちろん」と言ってくれた場所に移動させてもらった。
ありがとう。
「そのカメラNIKONのZシリーズ?」
というマニアックな切り口から話をふってくれたその男性。
おっ!ペナンのカメラ好きについに遭遇したか!と嬉しくなる。
話を聞くとその男性は、IT企業へお勤めでまさに会社帰りだったそう。
IT業界の学会でよくラスベカスに出張があるのと、プライベートでもしばしば世界を旅行されているようで、食事中の会話も面白かった。
タイの「パッタイ」のようなもちもちの太麺にもやし、豚肉、卵が一緒に炒められた甘辛い焼きそば。
Google Map評価通りのお味という感じ。
やはりGoogle Mapの口コミはいつも正しい。
ペナンで食べるべきストリートフードで「牡蠣の卵炒め」とあったので、それも頼んでみることにした。
ちなみに同じテーブルの男性も全く同じメニューを注文していた。(偶然)
思いのほか薄味で、付属のチリソースをつけながら食べる前提の料理に感じた。
味はやはり普通。
牡蠣と卵の他に、牛すじのようなものも入っていたが、やはり味が薄かった。(普段から薄味の私がそう思うということはよっぽど味が無いんだと思う)
料理自体は普通だったが、会社員の男性がペナンのおすすめ料理やカフェを教えてくださったので、出会いに乾杯ということで。
観光地もいいけど、やっぱり私は日常が好き
食べるため、そして写真を撮るために旅をするのが私だ。
しかもその土地のローカルな魅力が知りたい。
ペナンに来たら絶対に立ち寄るであろう2大観光スポット、「Kek Lok Si Temple」と「Penan Hills」。
両方素晴らしかったし、行ってよかったと心から思える場所だったのには間違いない。
でも、私はやっぱりジョージタウンをふらふらしながら、街の人とゆるく交流し、暮らすように旅するのが好きみたいだ。